夏目漱石の明暗 あらすじ!続編はどうなったの??

Sponsored Link


夏目漱石最後の作品「明暗」。

最後にして最長の作品であるこの小説は、

未完であることからも

様々な続編が考えられています。

今回はその「明暗」のあらすじをまとめ、続編について

考えてみたいと思います。

 

夏目ワールド最後の傑作「明暗」。漱石が病没したために

完結せずに終わってしまった哀しき小説です。

読者以上に、漱石はさぞ悔しかったでしょうね・・・

 

そんな明暗は主に延子・秀子・清子の3人の女性と

主人公・由雄の関係性を描いたストーリーとなっています。

 

夏目漱石の題材として頻繁に起用される「エゴイズム(自己愛)」を

考えさせられる作品となっています。

 

今回はこの「明暗」のあらすじを、由雄、延子、秀子、清子の4章に分けて、

約1200字でまとめてみました。

 

 

由雄

大手の商社マン・津田由雄は半年前に延子という

名家のお嬢様と結婚して平凡な毎日を過ごしていた。

 

ある時、彼は穴痔を患って入院することになる。

そのため入院費を必要としていたが、

お金の工面に困っていた。

 

父親には毎月幾分かの生活費を貰っていたが、

今月に限って父からのお金が

振り込まれなくなっていたのだった。

 

延子にお金の不自由をさせたくなかった由雄は、

給料の大半を延子や自分の贅沢に使っており、

父親の補助なしでは生活できないようになっていたのだった。

 

早速父に入院費の件を連絡した由雄。

次の日、会社へ休暇の許可をとるために

上司の吉川家を訪ねた際に、旧友の小林と出会う。

 

小林は海外転勤することになり、

そのための費用を、吉川に頼んでいた。

偶然出会った小林だったが、彼に転勤祝いとして

自分の外套をプレゼントすることを約束して別れたのであった。

a0003_000686

 

この時小林に、由雄がまだ元彼女清子に未練が残っていることを

指摘され、清子のことを思い出しつつあった。

 

入院当日になって延子と共に病院へ行く際中に由雄は思う。

清子のことは決して延子に知られてはいけない

何も知らなければ全てが平和だ

そうすれば二人は上手くいくから、と。

 

 

延子

由雄が入院したこともあって、延子は

叔父の家に行くことにする。

由雄の入院日に叔父と芝居を見に行く約束

断ってしまっていたためだ。

 

叔父を訪ね、先日のお詫びをする延子。

叔父はそれを許し、しばらくたわいもない話を

する延子だったが、次第に半年前の、

由雄に一目ぼれした時のことを思い出す。

 

由雄との結婚に少々不安を抱えていたが、

改めて自分は女の中で一番幸せであることを再認識する。

 

叔父の訪問から数日後、小林が由雄の元を訪ねてきた。

由雄から外套のことを何も聞かされていなかった延子は、

病院に連絡して由雄に確認しようとする。

 

その時小林は、延子が清子の存在を知らないことを悟ると、

由雄が延子に何かを隠していることを暗意に伝える。

 

延子は小林の発言後、

由雄の隠し事を知りたいと思うようになるのであった。

 

 

秀子

由雄の妹・秀子は兄の入院の知らせを聞いて

由雄の見舞いにやってきた。

その時に秀子は、父の怒りのメッセージを伝える。

 

父親の補助を受ける代わりにボーナス時に

幾分か返済するというルールを由雄が破ったためであった。

 

兄が父親の援助を受けることができずに

入院費に困るだろうと考えた秀子は

自分の懐から、入院費を条件付きで渡そうとする。

 

その条件とは日頃の贅沢を控えることだった。

お金が必要ではあったが、

贅沢をやめると言えば延子が逃げてしまうと考えた由雄は困惑していた。

 

その時、タイミングよく延子が現れる。

延子は叔父の家からお金を頂いてきていたのだった。

それを聞いた由雄はチャンスとばかり秀子を罵倒する。

 

兄の緊急事態に条件付きで金を渡すなど言語道断だと。

 

秀子は兄の言動に怒って帰ってしまう。

027366

 

自分の気持ちを踏みにじった兄を絶対に改めさせようと決心する秀子だった。

 

 

清子

退院後、由雄は再び困っていた。

先日秀子を怒らせてしまった件である。

父の耳に入ればより一層父の反感を買うと考えたためだった。

 

困った由雄は仲人をしてくれた上司の奥さん

頼むことにした。

奥さんは父親とも秀子とも面識のある人物だったためだ。

 

奥さんは条件付きで承諾してくれた。その条件は

清子ともう一度会って別れた理由を本人に直接聞いてくる

ことだった。

 

未練が残っているから今のような問題を抱えてしまうという

奥さんに言われて、しぶしぶ条件を飲む由雄。

 

奥さんによれば清子は現在、

湯河原流産した身体の療養中であるとのこと。

 

夫人の言いつけどおり、湯河原へ向かった由雄は、

車中で昔のことを思い出す。

自分は清子と一緒に年月を過ごし

一緒に年を取っていきたかった、と。

 

清子と会うことで本当にすべて解決するのか?

という疑問を抱きながら、湯河原のとある旅館へたどり着く。

 

風呂に入って旅の疲れを癒した後、

自分の部屋に戻ろうとするも、道に迷ってしまう由雄。

 

その時、かすかな音がして、階段を見上げると、

昔と変わらぬ清子がそこに立っていた。

目の前に現れた彼女の姿が幻のようで、

これは過去からの夢の続きなのかと思う由雄。

 

由雄は覚めることのない夢の中に立っているようだった。

 

 

「明暗」続編について

さて、これまで「明暗」を1200字程度でまとめてみましたが、

結局何も解決しないままの状態で小説が終わってしまいました。

 

  • 延子は清子のことを、いつどこで知ってしまうのか?
  • 秀子はどうやって由雄に報復するのか?
  • 清子と由雄の関係は?

 

などなど。この後の展開、ものすごく気になりますよね?

結末を想像したい管理人にとってはとても魅力的な作品です。

 

因みに作家の水村美苗さんが「続明暗」として、

夏目漱石の「明暗」の続きを描いていらっしゃいます。

 

この作品で水村さんは芸術選奨新人賞を受賞して、

一躍有名小説家となりました。

 

その他には以下のような解釈がなされていますね。

 

  • 由雄は清子に救済されるどころか、したたかに攻撃され、病が再発する(「夏目漱石」・江藤淳)
  • 由雄は清子に救われる(小宮豊隆・漱石の弟子)
  • 由雄が病の再発により倒れ、延子は看病するが、心は決定的に津田から離れてしまう(「小説家夏目漱石」・大岡昇平)
  • 延子は清子と対決し、危機に陥り、病に倒れる。病を克服した延子は由雄の愛も勝ちとる(「明暗」・大江健三郎)

 

とまあ、いろんな結末が考えられていますが、

管理人としては清子とハッピーエンドを迎え手欲しい・・・

と思いつつも延子のことは見過ごせないので、独りでは予測しにくいです。

 

昔好きだったあの子のことを思い出しては

今頃どうしてるのかなー

なんて思う男性は多くいると思います(管理人もその一人です)。

 

男性の気持ちはいざ知れず、女性は去っていくものです・・・

小説の中でも言われていることですが、

人間は、「陰陽不和」を知るために「陰陽和合」を知るようになっているとか。

男と女の関係は非常に難しいですね!

 

以上「明暗」のあらすじと続編についてでした!

関連記事

    None Found
Sponsored Link

このエントリーをはてなブックマークに追加